宮本しばにの覚え書き

studio482+店主の日々のことを綴ったブログ

「薬味寄せ」の細やかな仕事

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台所はさまざまな道具を使って、今日の一皿を作る場所です。

手を動かし、食材と向き合い、ひたすら日々の食事のために働く。

だから、一緒に働く道具たちはとても大事です。どんなに小さな道具も、なくてはならないメンバーなのです。

 

その中で細やかに気配りをしてくれるが「薬味寄せ」。

 

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おろし歯に引っかかった生姜や、

 

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すり鉢のすり目に挟まった胡麻のおいしいところを、

 

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ちゃっちゃと、かんたんに取ってくれます。

 

この道具が作られているのは奈良県生駒市。伝統産業のひとつである竹製品「茶筅」が元の姿です。

茶筅というのは、人の手によってひとつひとつ丁寧に作られるものですが、ときには製品にはならないものもあります。

1本の筅が折れてしまったり、形が少し悪かったり。

そんな、高品質だけれど茶筅としては使えない、いわば「はみ出しもの」を、台所道具を扱う老舗「木屋」が「薬味寄せ」として仕立て直しました。

 

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素材は教室な竹を使っています。筅が実に美しいですね。

職人が、丹精込めて作り上げました。

 

 

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薬味寄せの保管は吊っておくのがベスト。

乾きやすく、カビも生えません。

赤い組紐がおしゃれですね。キュートなのに、大人の装い。

 

 

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この道具が大切だということを伝えるために、白い包み紙に楚々と入っています。

ちょっとしたプレゼントにもいいですね。

 

 すり鉢やおろし金の相棒として、台所で役に立つ小道具です。

 

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